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ガリシア州
ガリシア州(Galicia、ガリシア語の正式な規範ではGaliciaだがGalizaも認められている)は、スペインの自治州の一つ。スペイン北西に位置し、南はポルトガル、東はアストゥリアス州とカスティーリャ・レオン州に接し、北と西は大西洋に面する。州都はサンティアゴ・デ・コンポステーラ。自治政府はXunta de Galicia。
[編集] 地理ガリシアは、入り江の多い複雑な海岸線で知られている。海面上昇で形成されるリアス式海岸の語源となったのがこの地域で、「リアス」とはガリシア語あるいはカスティーリャ語(スペイン語)での入り江(リア)の複数形である。この地形のために漁業が盛んであり、特にポンテベドラ県沿岸部のリアス・バイシャスでは養殖漁業が盛んである。また、観光客には美しい風景が魅力となっている。 スペイン内陸とは異なり、海洋性の気候のために手付かずの緑の森が残されている。州の内陸部はなだらかな山地で、多くの小さな川が横切っている。おもな河川にはミーニョ川(en)とシル川がある。山地は険しくないが、内陸の人口は少なく、開発は遅れている。 自然の豊かなガリシアだが、近年は環境問題を抱えている。森林伐採が進み、製紙業のために導入されたユーカリが生態系のバランスを崩している。オオカミやシカなどの動物も減少傾向にある。2002年にはタンカープレステージ号事故(en)による石油流出が大きな被害を与えた。 [編集] 歴史ガリシアの名は古代ローマの属州ガラエキア(現在のスペイン西部とポルトガル北部)から来ている。ガラエキアの名はギリシア語の「カライコイ」から来ており、古代にドゥエロ川以北に住んでいたケルト系の民族を指していた。ただし、現在のガリシア語は俗ラテン語(口語ラテン語)を起源とするロマンス諸語の一つであり、この地でのケルト語はすでに滅んでいる。 5世紀から6世紀にかけては、スエビ王国(ガリシア王国)の中心地であったが、西ゴート王国に征服された。8世紀にイスラム教徒に征服されてすぐ、739年にアストゥリアス王国(レオン王国)のアルフォンソ1世に奪い返された。以降レオン王国の一部となり、カスティーリャ王国に受け継がれた。1065年、フェルナンド1世の死後に領土が分割され、ガリシアは一時的に別の王国となったが、すぐにアルフォンソ6世に統合された。 20世紀の独裁者フランシスコ・フランコはガリシアの出身であった(フェロル)が、フランコ時代にはガリシアの自治は廃止され、公でのガリシア語の使用は禁止された。1978年のスペイン新憲法によって自治州制度が導入され、ガリシア自治州が成立した。 [編集] 言語この州ではガリシア語が話されており、カスティーリャ語(スペイン語)とともに公用語となっている。初等教育ではガリシア語とカスティーリャ語の両方が教えられる他、ガリシア語で高等教育を受けることも可能である。 ガリシア語はポルトガル語と近縁の言語であり、中世以降にポルトガルが独立して地域が政治的に分かれる以前は一つの言語共同体を形成していたが、ポルトガル独立以降別々の道を歩み、主に発音や語彙の面での相違が生じ、異なる2言語であるとされている。特に政治的に分かれる以前に言語的一体性を有していたドーロ川以北のポルトガル語とは音韻的にも共通点が多く、北部のポルトガル語話者とガリシア語話者は意思の疎通に特に問題ないといわれる。 [編集] 政治ガリシアは伝統的に独立自営農民が多く、保守的な土地柄である。独自の言語を持った地域だが、バスクやカタルーニャとは違って地域主義政党の力は弱く、国民党の地盤である。1990年から15年にわたって、フランコ政権末期の閣僚で、国民同盟(のちの国民党)を創設したマヌエル・フラガ・イリバルネ(en)が州首相を勤めていた。しかし、2005年の地方選では社会労働党の地域政党であるガリシア社会党(PSdeG)と民族主義政党ガリシア民族ブロック(BNG)に与党の座を奪われ、現在の政府はガリシア社会党とガリシア民族ブロックの連立政権で、州首相にはガリシア社会党からエミリオ・ペレス・トウリーニョが、副首相にはガリシア民族ブロックからアンショ・キンターナがそれぞれ選出されている。現在のガリシア議会は議席数75の内、与党がガリシア社会党25、ガリシア民族ブロック13、野党がガリシア国民党の37となっている。現在ガリシア国民党の党首はアルベルテ・ヌーニェス・フェイホーである。 その他の政党としてガリシア主義党(Partido Galeguista)、ガリシア人民戦線(FPG)、左翼連合(EU、全国政党IUのガリシア地域政党)、人民連合(Nos-UP)などがある。 現在国政の野党第一党である国民党の党首はガリシア出身のマリアーノ・ラホイである。 [編集] マスコミ
他地方同様、地方紙の発行が盛んである。エル・コレオ・ガジェーゴとラ・ボス・デ・ガリシアの2紙がガリシアを代表する新聞であるが、このほかにもファロ・デ・ビーゴなどの地域紙が多数存在する。現在、エル・コレオ・ガジェーゴ紙は全国紙エル・ムンド紙と提携し、共同販売を行っている。 かつて、1990年代から2000年代始めにかけてエル・コレオ・ガジェーゴ紙から唯一のガリシア語日刊紙としてオ・コレオ・ガレーゴ(エル・コレオ・ガジェーゴとは内容はかなり異なっていた)が発行されていたが、現在ガリシア・オッシェと名を変え、唯一のガリシア語日刊紙として発行され続けている。 フリーペーパーの発行が近年盛んで、ガリシア語によるものもある。
他地方同様、全国放送として国営TVEが1、2チャンネル、民間放送としてAntena3、Tele5、また近年開局したCuatroとLa sextaを見ることができる。その他に公営TVとしてTVG(ガリシアテレビ)がガリシア語放送を行っている。 また近年の傾向として、地域放送があり、エル・コレオ・ガジェーゴ紙系列のコレオTVなどがある。
ガリシア語による代表的な出版社は、エディトリアル・ガラクシアとエディションス・シェライスで、辞書、教科書、各種参考書、専門書、ガリシア文学、外国の古今の文学作品の翻訳など、多くの分野にわたり出版がなされている。2007年、別の出版社から日本の作品が初めて翻訳され、それに続き2008年7月にも2作品目が出版された。 雑誌の出版も近年増えている。 [編集] 県と都市歴史的にはガリシアには7つの県(ベタンソス、ルーゴ、モンドニェード、オウレンセ、サンティアゴ、トゥイ、ビーゴ)が置かれていたが、現在は4つの県によって構成され、53のコマルカ(県と自治体の中間の単位)、315の自治体、3778の教区に分けられる。 ガリシア州の首都は、サンティアゴ・デ・コンポステーラに置かれている。人口が上位の自治体は次のとおり。港湾都市ビーゴが最大である。
首都サンティアゴ(ラバコジャ)、ビーゴ(ペイナドール)、ア・コルーニャ(アルベドロ)には空港があり、スペインの主要都市のほか近隣諸国からの発着便もある。また、2012年にはスペイン版新幹線AVEの開通も予定されている。 [編集] 観光地と世界遺産サンティアゴ・デ・コンポステーラは、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路の終点である。聖ヤコブの遺体があるとされ、カトリックの聖地となっている。サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路は日本の世界遺産の熊野古道と姉妹提携している。そのほかに観光地には、港町ビーゴやア・コルーニャがある。 ガリシア州でユネスコの世界遺産に登録されている物件には、巡礼路のほかに「サンティアゴ・デ・コンポステーラ旧市街」と「ルーゴのローマ城壁」がある。 現在ア・コルーニャのヘラクレスの塔は、唯一現存する古代ローマ時代の灯台として世界遺産の登録を目指している。 [編集] ガストロノミー[編集] ワインガリシア地方のワインの原産地
[編集] ガリシア出身の著名人
[編集] 参考文献
[編集] 外部リンク
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